家電に関する21個の誤解
メーカー名に関する誤解
①キャノンではなく、キヤノン
正式にはキヤノン株式会社だが、キヤノン株式会社と思われている誤解
②富士フィルムではなく、富士フイルム
調理家電に関する誤解
③<炊飯器>厚釜は火力が高いという誤解
厚釜と火力の高さが完全に比例している訳ではない。マイコン式の炊飯器であれば、薄釜より厚釜の方が、より均一に熱が伝わるので炊きムラが少なくなる。ih式であれば、厚釜で多層式の方が、熱量が高くなるというのは事実だ。完全に厚釜=高火力という図式は成り立つわけではない。
④<冷蔵庫>庫内容量が50L違っても実質ほぼ違いが無い事実
冷蔵庫の庫内容量は、全てのスペースの容量を測っている。冷蔵室を例にすれば、数段の棚が配置され、物を置く際に上部に余剰スペースが生まれる以上、実質使用するスペースは約半分から多くても2/3と考える。50Lの庫内容量の違いでも実質的には25Lの違いしか体感では変わらない。
一般的なスーパーの買い物かごが50L弱の容量であることを考慮すると、25Lの違いは買い物かご半個分の違いにしかならない。
⑤<オーブンレンジ>オーブンは直火で焼くという誤解
オーブン=熱風だ。直火で焼く機能はグリル機能と呼ばれる。厳密なオーブン機能を欲すのであれば、庫内後方にファンが付いた2段オーブン機能を擁した商品を選択しなければならない。熱風が循環しなくても良いのであればファンは不要。
⑥<ガステーブル>ガスで魚を焼く限り、水無しグリルでもロースターには敵わない
ガスは燃焼時に若干の水蒸気が発生する。味を優先するのであれば、電気ロースターで魚を焼いた方が格段に美味しい。
季節家電に関する誤解
⑦<空気清浄機>日本メーカーの空気清浄機は空気の回転率が悪い
日本の家電メーカーの空気清浄機はHEPAフィルターやULPAフィルターを採用しているメーカーが多い。目の細かい密度の濃いフィルターを採用すると空気の回転率は低下する。
⑧<石油ファンヒーター>屋内吸気、屋内排気の怖さをまだまだ周知が出来ていない事実
石油ファンヒーターは燃焼させるための酸素を屋内から調達し燃焼後は屋内に排気する。事故が多いので3時間タイマーが義務付けられ、取扱説明書でも換気の重要性を謳っている。換気をしないまま使用し続けると、屋内の空気量が少なくなり、一酸化炭素量が上昇する。生命の危険があるので換気をしなければならない。
⑨<除湿器>稼働時間に対して除湿量は決まっているという事実
除湿器にはデシカント方式とコンプレッサー方式の2種類がある。除湿方式の違いで除湿能力にも差があるが、何れにしてもどちらの除湿方式でも1日の除湿能力には限度がある。部屋の湿度が高い低いに関係なく、1日の最大除湿量には限度がある。湿度が高いからと言って何度でもタンク内の水を捨てれば幾らでも除湿できるというのは誤解だ。
⑩<冷風機>排気を屋内に放出する限り室温は下がらないという事実
スポットエアコンや冷風機という名前の据え置き型の簡易冷房機が夏には大活躍しますが、排気を室内に排出するため室温は上昇する。排気ダクトのある機種を選ばないと冷風に当たっている人だけが恩恵がある商品だ。
AV家電に関する誤解
⑪<テレビ>プラズマテレビは電気代が高いという誤解
もうほとんど新製品は出なくなったが、プラズマテレビは電気代は高い訳ではない。液晶テレビと比較して、明るい映像時は消費電力は多いが、暗い映像になると消費電力は少なくなる。
⑫<テレビ>今4Kテレビを買っても4K放送実装時には見れないという事実
4K放送はCSとBSで放送が予定されているが、現在販売されている4K対応テレビにCSチューナー内蔵テレビは販売されているが、4K対応BSチューナーはまだ実装されていないので実放送が始まる際には別途チューナーが必要となる。
⑬<テレビ>デジタルテレビは高音質という誤解
音を作り出すスピーカーは空気量で音質が決まる。薄型テレビは必然的にスピーカー内の空気量が少ないので、デジタル化して疑似高音質化しているに過ぎない。
光学家電に関する誤解
⑭<カメラ>画素数と画質は比例しないという事実
カメラの画質を左右するのは、基本的には画素数ではなく、撮像素子サイズが左右する。
⑮<カメラ>ビデオカメラは画素数は記録画素数ではない事実
フルハイビジョンカメラの記録画素数は1920×1020の約207万画素だ。画素数表示がどんなに多くても約207万画素しか記録出来ない。
⑯<カメラ>シャッター音は電子音という事実
シャッターが存在する一眼レフカメラは別として、コンパクトカメラのシャッター音は電子音でわざわざ音が出るように設定されている。
生活家電に関する誤解
⑰<洗濯機>ドラム式洗濯機は汚れ落ちが良いという誤解
ドラム式洗濯機はたたき洗いで汚れを落とす。洗濯物の量が少ない場合はたたき洗いの効果が高いが、ドラムに一杯の洗濯物を詰め込むと洗浄性能が著しく低下する。汚れ落ちは一般的には縦型洗濯機の方が良い。
⑱<掃除機>ターボブラシというネーミングに騙されている事実
掃除機のヘッド部には、ノーマルヘッド、ターボヘッド、パワーヘッドの3種類が存在する。回転ブラシが付いているのはターボヘッド、パワーヘッドだが、ターボヘッドは自ら回転する訳ではないので絨毯を相手にすると極端に弱くなる。
⑲<掃除機>ダニを殺すには
ダニを殺すには紫外線は無力だ。
美容家電に関する誤解
⑳<シェーバー>多くのシリーズは性能の違いではなく、充電時間、変圧で差を設けているという事実
電機シェーバーの多くはメイン機能は同性能で充電時間、対応電圧で差を設けてるだけの商品だ。
㉑<シェーバー>作動中のシャリシャリ音は肌を削っているという音という事実
ジョリジョリ音ではは髭を剃っている音だが、シャリシャリ音は肌を削っているという音だ。
お願いという名の強制。再エネ課賦金の話
再エネ賦課金という存在をご存じだろうか。正式名称は「再生可能エネルギー発電促進賦課金」だ。
再エネ賦課金の概要
電力会社によって表記は異なるが、電気ご使用量のお知らせ(検針票)に記載があるので機会があったら見て欲しい。参考までに主要電力会社では東京電力は「再エネ発電割賦金」、関西電力では「再エネ促進割賦金」、中部電力では「再エネ発電促進割賦金」と表記されている。ここまで名称に足並みが揃っていないのも如何なものかと思うが、そもそも再エネ賦課金とな何だろうか。
再エネ賦課金の特徴
・電気を使うすべての方にご負担いただくものです。
・電気料金の一部となっています。
・ご負担額は電気の使用量に比例します。
・再エネ賦課金の単価は、全国一律の単価になるよう調整を行います。
・皆様から集めた再エネ賦課金は、電気事業者が買取制度で電気を買い取るための費用に回され、最終的には再生可能エネルギーで電気をつくっている方に届きます。
再エネ賦課金の単価は、買取価格等をもとに年間でどのくらい再生可能エネルギーが導入されるかを推測し、毎年度経済産業大臣が決めます。なお、推測値と実績値の差分については、翌々年度の再エネ賦課金単価で調整します。皆様にご負担をお願いする理由
再生可能エネルギーは一度発電設備を設置すると自然の力で繰り返し発電が可能です。
再生可能エネルギーの電気が普及すれば、日本のエネルギー自給率の向上に有効です。エネルギー自給率が向上すると、化石燃料への依存度の低下につながり、燃料価格の乱高下に伴う電気料金の変動を抑えるといった観点から、すべての電気をご利用の皆様にメリットがあるものだと考えています。
ここに書かれている通り、電力会社から電気を買う限り逃れようのない制度である。お願いと言いつつも断ることが出来ない制度の為、強制で徴収される税金のような存在と考えても良い。
再エネ賦課金の算定方法
実際に検針票を見てみると、割賦金の金額に驚く人が多いかもしれない。再エネ賦課金の金額は平成28年5月分から「ご自身が使用した電気の量(kWh)×2.25円/kWh」となっている。
例えば月の電気使用量が420kWhと仮定すると、「420kWh×2.25円=945円」で945円割賦金として徴収される。1年に換算すると11,340円だ。中々の金額を一般消費者に負担させる制度だが、どうする事も出来ないのがもどかしい話だ。
再エネ賦課金の使用目的
では再エネ賦課金は何処に使われるのだろうか。「固定価格買取制度」という言葉をメディアで聞いたことがある人も多いと思う。固定価格買取制度と再エネ賦課金は表裏一体の制度であり、再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定価格で買い取ることを国が約束する制度に活用されている。
一例と挙げると太陽光発電で発電された電力を買い取る為に使用されるのが再エネ賦課金だ。
話はわかるが納得できないもどかしさ
電気を使用するために、電気代を支払うのは当然のことだ。しかしその電気代の中に再エネ賦課金という名目で売電している人の為に更に余分にお金を支払わされているというのが腹立たしい話だ。電力会社が買い取る為に使用者からお金を徴収しているのに、その電気を使用した分を更に使用料として徴収されるのは制度自体が破綻していると思うのは僕だけだろうか。
せめて再エネ賦課金として徴収するのではなく、電気使用量の単価を上げてくれた方が、合計金額が変わらないにしてもブランクになっている分、気持ち的にはすっきりするのだが。
ベクトルを間違えると駄目な話<三洋 排気レス掃除機>
掃除機は空気とゴミを一緒に吸い込む機械だ
掃除機は空気とゴミを一緒に吸い込む機械だ。そんなことは言われなくても知っていると言う人は多いだろう。空気を吸い込むのだから、空気を排出しなければならない。そんなことは誰でも知っているだろう。
紙パック式の掃除機はゴミが層になってしまい、空気がゴミの層を通過して排気として放出される。だから紙パック式の掃除機は紙パックにゴミが溜まると排気が汚くなる。
業務用掃除機で一般的なフィルター式掃除機も同様だ。内部フィルターにゴミが溜まると吸い込んだ空気はゴミのフィルターを通過して排気として放出される。当然、内部にゴミが溜まっていると排気も比例して汚くなる。
サイクロン方式の誕生
ゴミの層を空気が通過するから排気が汚い。これでは掃除機を使っても意味がないと考えたダイソン氏は排気をキレイにしようと考えた。考えた結論がダストカップ内で空気とゴミを遠心分離して排気ではなく、きれいな空気として排出するという方式だ。彼はこれをサイクロン方式と呼んだ。遠心力を利用してダストカップ内で竜巻のような空気の流れを作り出した。これこそが正常な思考であろう。
今ではサイクロン方式の掃除機は、掃除機内で一定のシェアを持つようになった。紙パック式、サイクロン式、業務用、ロボット掃除機とカテゴリー分けされるまでに成長した。もっとも、厳密なサイクロン方式は大手メーカーではダイソンくらいで日本では紙パックレスの掃除機をサイクロン式と呼ぶようになってしまったが。
排気循環式掃除機
さて、日本の電機メーカーでも掃除機の排気が汚いので新しい発想の掃除機を考え出したメーカーがあったことをご存じだろうか。
そのメーカーの名は三洋電機という。今はパナソニックとアクアに事業を譲渡する形になってしまったが、末期でも家庭用充電池とデジカメ生産では世界的なシェアを誇ったメーカーだ。
三洋の考え出した結論は、排気が汚いなら排気を出さなければ良いという斜め上の結論だった。しかし、冒頭でも申し上げたが、掃除機とは空気とゴミを一緒に吸い込む機械だ。吸い込んだ空気は何処かに放出しなければならない。
三洋はどうしたのか。答えは空気を吸い込むヘッド部から排気を放出するという事だった。掃除機内部で空気を回して最終的にはヘッド部から出すという。そんなことが可能なのかというと製品だけを見る限り可能であった。若干本体から排気が出てはいたがほとんど排出されてはいない。ヘッド部の先端から排気が出ているのは正直凄い発想であり、技術力だと思う。
ベクトルの方向が違う結果
ただ一つ言えることは、「本来、空気を吸い込む個所から空気をだしてしまうと、吸引力が著しく弱い」という掃除機にとっては致命的な構造になっていたことが言える。
なぜあのような製品をマーケットに出したのか。そんな三洋が僕は大好きだ。
made in 〇〇にこだわるなんてナンセンスな話だ
日本人はmade in Japanが大好きだ。家電製品を買う際に店員に「この製品はどこ製?」と聞いてくるお客さまが一人や二人ではないのも事実だ。
中国製を嫌う中国人に困る日々
中国人の爆買いというニュースが昨年、一昨年と日本中を駆け巡った。日本経済にとっては非常にプラスに働いていたと思う。ところで昔、今から10年以上前の話になるが、僕が東京の家電店で販売の応援をしていた時の話だ。
中国人のお客さまが電気シェーバーをご所望になっていた。当時はまだNationalというメーカー名だったが、現パナソニックのシェーバーを5台欲しいと言う。機能の説明は必要ないから一番高い商品が欲しいという話だったので、最高級のフラッグシップモデルをおすすめしたところ、この商品は日本製かと聞かれた。
僕はこの商品は日本製ではなく、マレーシア製だと答えたところ、中国人のお客さまは難しい顔をされ、日本製の日本のメーカーの電気シェーバーが欲しいと言う。どうやら最高価格の機種であれば日本製で間違いないと思っていたらしい。
店頭在庫を全て調べ、マレーシア製しかないことをお見せして、メーカーサービスに連携をして、日本製が存在しないことをお伝えすると、その中国人のお客さまは観念して、マレーシア製の電気シェーバーを5台購入買っていった。中国製じゃないだけまだいいか、という言葉を残して。
それほど中国人の方はmade in chanaを信用していないのかと勉強になった一件だった。
東芝REGZA Zシリーズの秘密
過去に東芝の液晶テレビREGZAでZシリーズというラインナップが存在した。REGZAの中でも高画質を売りにしたモデルでマーケットでの人気も高かったフラッグシップモデルだ。毎年シリーズ内でラインナップの更新が行われるが、数年前に発売されていたモデルで型番は覚えていないが、確かZ5かZ7だったと思う。
このモデルは日本製と中国製が混在していた販売側からすると非常に迷惑極まりない商品だった。梱包箱の段ボールの色が濃いモデルが日本製で色が薄いモデルが中国製という表記をしていたのだ。
もっとも、日本製と言っても組み立てが日本というだけであり、中国製と言っても組み立てが中国で行っているというだけの話だ。使用部品の品質に差を設けていたわけではないのだが、made in 〇〇に敏感な層には看過できる項目ではないのだろうと思う。
家電製品は様々な部品の集合体である
例えば野菜を例にすると、日本産の野菜は日本で生産された野菜であることは間違いない。気にする人は使用農薬はどこの国の農薬を使用しているのか気にするのかもしれないが、そこまで表記している野菜をスーパーで見かけることはない。
同様にテレビを例にすると、日本製のテレビは日本国内で組み立てが行われている商品であることは間違いない。だが、すべての部品が日本国内で製造されたものが使われていることは100%無いだろう。確証データが無いが言い切っても良い。液晶パネル・基板・スイッチ部・半導体・電源ユニット・冷却部等様々な部品の集合体である家電製品でmade in 〇〇=原産国表記と思っていることがナンセンスな話だ。
hpの東京生産というプロモーション
ヒューレット・パッカードはパソコン販売のプロモーションで東京生産という言葉を利用している。これはとても好感が持てる。組み立ては東京で行っていますよという明確なメッセージを消費者に送っている。今時パソコンの部品は中国韓国台湾を避けて調達できるわけがない。消費者も馬鹿では無いのでそんなことは知っている。だからこそ、生産だけは東京で行っているので流通も速くて品質も安定していますよという事をプロモーションしているのだ。
Made in PRC
Made in PRCと表記された製品を見掛けたことはあるだろうか。最近は減ったのかもしれないが数年前は結構流行した表記方法だ。一体どこの国で生産されたのか、一見わかり難いが、答えは中国だ。
People’s Republic of China(中華人民共和国)の略称でPRCという表記を使用しているのだ。嘘ではないが、一般的な表現ではないこの表記を是とするか否とするかは業界次第と言える。法的な規制が無理であれば、業界で自主規制を行うしか方法はないのだが。
made in 〇〇は参考程度に
結論としては、家電製品においてはmade in 〇〇という表記は参考程度に留めるべきだろう。文中でも触れているが、家電製品は様々な部品の集合体であって、組み立てをどこの国で行っているかだけの問題だからだ。もっとも、海外から輸送してくる製品と、国内生産の製品では、輸送時の製品故障の確率はゼロではないので日本生産の方が安心できるという考え方は否定はしないが、参考程度に留めておいて問題はないだろう。
3Dテレビの生産終了と聞いて思い出さざるをえないカラーファックスという遺物
3Dテレビの生産が終了するらしい。最後までマーケットに供給を続けたソニーとLGも遂に生産終了する。
3Dテレビの失敗
3Dテレビの失敗は偏にコンテンツ不足だ。アバターが大ヒットし、映画業界に3Dという概念を再構築するも、映画以外のコンテンツが全く育たなかった。やはり地上放送に普及しないとコンテンツ不足は否めないのだろう。
家電業界は全く新しいハードウェアが普及することもあるが、基本的には既製品のバージョンアップが長く続いている。その中で既製品に新しい概念を導入する手法は昔から良くある話だ。
3Dテレビも同様だ。既存のテレビに3Dコンテンツも見れるという付加価値を付けて発売したが、全く普及しなかった。このようなカテゴリーの製品は意外に多いのである。
カラーファックス
カラーファックスという存在をご存じだろうか。一般的には個人間でやり取りをするファックスをカラー化した規格が今から20年ほど前に存在した。当時のファックスの平均価格が2~3万円だったが、カラー規格準拠のファックスは4~5万円程で販売されていたものである。
当然単色のインクフィルムではカラー印刷が不可能なので、インクカートリッジで印刷する方式だ。今の製品に例えるとブラザーの複合機が近い存在かもしれない。
メーカー主導で販売店を中心に普及に努めたが、あまり売れずに結局は規格自体が無くなってしまった。カラーファックスの敗因は3Dテレビとは異なりコンテンツ不足ではなく、単に消費者の需要が無かっただけというマーケットのリサーチ不足に過ぎなかったのである。
敗れ去る事に意義がある
ビデオテープやDVDのような規格戦争に敗れて衰退していった製品は多い家電業過だが、3Dテレビやカラーファックスのようにソフトの存在そのものが抹殺される製品は珍しいものだ。今後もこのようなニッチのまま終焉を迎える製品が数多く出ることを願う。
何故ならその方が家電業界が面白くなると僕は思う。
Googleよ、スクワランを禁止するならインフルエンザも禁止にするべきだろ
いきなり何のことか意味不明のタイトルであるが、GoogleAdwordsの審査基準についての話だ。
僕は家電に長く携わってきて、今は広告関係の仕事をしている。だからこそ違和感を感じているのだが、その経験からその違和感について話してみる。
絶滅危惧種ポリシー
Adwordsの広告は「スクワラン」というワードに敏感だ。LPにスクワランが含まれているだけで審査が通らない可能性もある。理由は動物性スクワランの原料が鮫に由来しているからだ。Adwordsポリシーの「絶滅危惧種ポリシー」に抵触する商品のプロモーションを禁止している。
たとえ植物性スクワランを使用した商品でもポリシー違反で広告配信を停止された例もある。広告主にとってAdwordsポリシーは絶対の存在であり、Googleが認めない限り広告は配信されない。
この姿勢に関して疑問もないし異論もない。何故ならGoogleが決める事だからだ。
インフルエンザに効果がある?
では、他の広告に関しても徹底したポリシーで審査をするべきだと僕は思う。僕は家電に携わっていた頃、薬事法と景品表示法という厳しい基準がある事を知った。これは一般的な広告と呼ばれるメディアへの露出以外にも店頭表示にも当然厳しい目が光っているというものだ。
某メーカーが開発した「イオン」にはウイルスを除去できるという効果が認められた。専門機関で立証もされた。しかし「除菌」というワードを使用した店頭POPを商品に添付するためには厚生労働省の認可が必要なため、数年は「除菌」というワードを使用できなかった。
同様にインフルエンザウイルスに効果があったとしても、それを商品に添付はできない。なぜなら家電製品であって医療機器ではないからだ。厳密に言えば抜け道はあるが、医療機器ではない以上、消費者に誤解を招く広告手法を厳しく禁止しているのが薬事法であり、景品表示法だ。
強力な空気清浄力!
先日ネットを見ていたら「強力な空気清浄力!」と記述しているボールのような空気清浄機のAdsense広告を見掛けた。Adsense広告は当然Adwordsで配信している広告だ。そのディスプレイ広告には「インフルエンザ」「ノロ」「悪臭」「花粉」「タバコ」「PM2.5」と併記している。具体的に、そのディスプレイ広告には効果があるとも効果が無いとも記載がない。ただ、上記の単語が並べられているだけだ。ただ、それを見た消費者がどう思うかは自明の理であろうと思う。
あくまでもルールを決めるのはGoogleだ。それに異論はない。ただ、スクワランを徹底して禁止するのであれば、このような広告手法は禁止するべきであろう。これではダブルスタンダードと言われても仕方がない。
EMILI(エミリ)を購入してみた。気になる吸い心地は?
時代の流れというべきか愛煙家は肩身の狭い思いを強いられている。もっとも以前は愛煙家の為に、タバコを吸わない方が肩身の狭い思いを強いられてきたので、どちらかというと今の流れが正常と言える。
僕も愛煙家なのだが、電子タバコの先駆けであるIQOSが中々手に入らないのでEMILIを買ってみた。
EMILI パッケージ
箱の質感はスマホのような肉厚なパッケージだ。箱が明らかに落下した形跡があるのが気になるが、中身が正常であれば僕はそんな気にならないので良しとしよう。
EMILI ケース
本体ケースに直接USBケーブルを指して充電する。本体ケースは1300mAhの充電式バッテリーとなっている。ケース本体充電は3時間、アトマイザーと呼ばれるタバコ部が2本収納されており、アトマイザー自体の充電は1時間で完了する。ケースとアトマイザーの充電は4時間かかると、取扱説明書に記載されているので同時に充電は出来ない仕様なのだろう。
1時間で充電出来るアトマイザーに関してだが、1回何分使用したと仮定して何回使用できるかの記載が取扱説明書には見当たらなかった。この辺の不親切さは海外メーカーらしさを感じられる。
本体ケースにはブラックとホワイトのアトマイザーが2本収納出来る。スライドの開閉は非常にスムーズだ。見た目もスタイリッシュで満足出来る。
EMILI アトマイザー
アトマイザーにアロマオイルのようなリキッドと呼ばれる液体をセットする。電源を入れた後、電源ボタンを押し続けて使用する。無使用オフ機能も付いているので安全性に問題は無いと思われる。
リキッドをセットした側をボタンを押しながら吸引する。メンソールを試したが、吸った感覚は軽いタバコに近い。かなり軽いが、メンソールのおかげで吸った気になるのは間違いない。吐き出す水蒸気は多めだ。
EMILI リキッド
今回はセットでリキッドを購入している。タバコに近いのはやはりメンソールだ。フルーティなラインナップが多いが、吸ってみた感覚はタバコとは言い難い。ミンティアを舐めているような感覚が近いかもしれない。
EMILI まとめ
普段からメンソールのタバコを吸っている僕にはあまり違和感なく吸うことが出来た。吸い終わった後は物足りなさを感じるが、これはニコチン中毒である証拠なのだろう。タバコの方が良いのは間違いないが、そこに拘ると本末転倒になるので、しばらくはEMILIを吸ってみようと思う。
EMILI MINIというラインナップもあり、デザイン性に優れているのでこれから購入予定の方は、遊び感覚で選んでみても良いのではないかと思う。